ある意味、オリジナルの私の人生じゃないのでどう思われてもいいし、死んじゃったあの人の恥部ってことです。私は本当にいろいろ思いつくことを経験しました。特によくないと言われていることは魅力でした。10代の終わりからパトロンがいるって素敵じゃない？誰かに取り入って高下駄はかせてもらう人生ってよくない？ってやってみました。体売りますくらいの勢いでしたが、どうもしっくりこないし、そういう経験につながらない。経験になっていかないってことはエネルギーが動かないからこれは違うな、止めたとなりました。

だから、誰かの力、お金、エネルギーで自分の人生は動かないというのを10代の終わりに発見しました。タナボタの人生は私の場合はないのです。誰かの遺産が転がって来るなんてこともないでしょうし、この人生は自分の力だけで生きると決めた時でもあります。なんでもいいからやってみて経験につながっていくなら、それはすべきです。風俗やってみて、それが経験につながっていくなら、それでいいんじゃないでしょうか？経験があるってことは本当に素晴らしいことです。退屈でつまらない人生は経験がないってことです。はちゃめちゃでも波乱万丈でもいい、経験は素晴らしい。

みゆきさんに大昔に伝えられたいろんな自分の真実も最初はえーっと思ったけど、本当にその通りでした。私は劣等感で身勝手でたちの悪い遊びをしてたんです。また始まったな、これはたちの悪い遊びだと気づいた時、つまらなくなりました。本当の自分を受け入れるとつまらなくなります。ばかばかしい、こんなことのために頑張って来たみたいな感じですね。これが、バランスが実現されたってことなんでしょう。今はどうでもいいという感じです。つまらないのでやりません。今の私にとって、過去にしていた多くのことはつまらないのですが、自分じゃない自分でいろんなことを見ているのは楽しい。

みゆきさんが書いているメッセージ、絵、みなさん自身からのものです。みなさん自身からのものなのに、聞こうとしないってなんか寂しいなと思います。それぞれが私のエネルギーをこう使って、ああ使ってと言っているのに、自分の思いと異なると落ち込んだり、立ち止まる。そんなに自分の描くことを大事にしたいなら行動すればいいのに。それはしないで考え中なんですね。

いろんなものを手放していくと私の場合はオリジナルがいなくなりましたが、人によってはタイプ別でこうして欲しい、ああして欲しいというタイプAとかタイプTも出現してきて、面白い展開になるのになと思います。恐怖もそうだし、ばかばかしいすり込み、思い込み、美学、哲学、そういうもの手放していけば想像しなかったものが。裏から見ていて本当に面白いです。

伊藤仁彦